おできとは医学用語でせつまたは粉瘤と言われます。せつは赤く腫れあがったり盛り上がって見える一方、粉瘤は白く脂肪の塊のように見えます。お尻にできるものは一般的にせつであることが多いです。
新宿にある当院皮膚科では、粉瘤やせつなどのおできの診察をおこなっております。粉瘤の切開やくり抜きはおこなっていませんので、ご了承ください。新宿駅南口付近の形成外科、皮膚外科などをご紹介しています。
おできにはせつ、粉瘤の2種類があります。せつは毛包の中で細菌感染してしまい、腫れてしまったもの、粉瘤はもともと皮膚の下にある袋の中に垢や皮脂が溜ってしまったものを指します。
せつの場合は皮膚の常在細菌であるブドウ球菌が毛穴とその周囲に細菌感染を起こすことによって起こります。一方、粉瘤は皮膚の下に袋状の構造物ができ、本来皮膚から剥がれ落ちるはずだった角質や皮脂が袋の中に溜まることによって粉瘤になります。
また、粉瘤の中に溜まった垢が細菌感染してせつに移行する場合もあります。
基本的には炎症がない粉瘤であれば、痛みを感じることは少ないのですが、鼻や耳、手の指といった下部構造が密着している部分では痛みを伴うことがあります。
また、粉瘤もせつも細菌感染してしまうと炎症を起こし、痛みやかゆみが出現します。破裂してしまうと膿が出てくることもあります。
小さいものがたまにできるという場合には、自然に改善することもあります。しかし同じところに繰り返しできるという場合はその部位の皮膚に何かしらの原因があると考えられます。また痛みがあったり、熱を持っているという場合には炎症を起こしている可能性があります。これらに該当する場合は自己にて対処しようとせず、新宿にある当院皮膚科にご相談下さい。
細菌感染をして炎症を起こしている場合には抗生剤を使用して炎症を抑える必要があります。
またおできが小さい、日常生活において支障が無い、細菌感染を起こしていないという場合には経過観察とすることもあります。
基本的には抗生剤の成分が含まれる外用薬や内服薬を使用します。また、切開した場合、化膿予防に抗生剤の成分を含む外用薬を使用することもあります。
おできは問診と皮膚の状態を視診で見せて頂くことで診断をつけることができます。
おできは体質的にできやすいという人もいますが、皮脂や化粧などで自分の毛穴をふさいでしまうことで生じることもあるため、常に清潔を保っておくことが大切です。
また、免疫力が低下した人もなりやすいためストレスは疲労をためず、睡眠や食事を規則正しく摂り、日常生活を整えることが必要です。
具体的におできという概念がいつからあるのか、どのようにして発見されたかは不明です。しかし、歴史書の陰徳太平記によると戦国時代の武将である吉川元春(毛利元春)はおできによる細菌感染が原因で亡くなったとされていることから、戦国時代にはおできも死に至る病として恐れられていたことが分かります。
また、江戸時代の通行手当にもその人の特徴として「おできの跡あり」などと書かれていたことから、おできは古く昔から日本人に周知されてきたものであることが考えられます。
おできの治療は基本的に保険診療で行うことが可能です。そのため、新宿にある当院皮膚科を受診される場合には健康保険証をご持参いただきますようお願いいたします。
おできの治療費用は保険診療で行うことができます。外用薬、内服薬の処方のみよりも切開などの処置が加わると治療費用は増えます。