水虫
水虫とは
水虫は単純な病気と思いがちですが、完治するまでには数か月から1年以上の期間を要します。
病院で毎日診察する必要はありませんが、定期的に経過を見ながら治療方針を変更していくため、幾度かの通院をお願いしております。新宿や西新宿にお勤めの方では、通勤途中に受診するなど、当院皮膚科を便利にご利用いただいております。
水虫って、どんな虫だろうと疑問に思っている方もいらっしゃると思います。
水虫は虫ではなく「白癬菌」というカビの菌です。
水虫は皮膚や頭皮、爪などに住み着きます。理由は皮膚などの表面にある「ケラチン」というアミノ酸が連なったタンパク質が大好きだからです。好きというよりはそれこそが栄養分です。
感染経路は接触感染です。風邪がうつるように水虫を持っている人の側に行っただけでは感染しません。直接白癬菌が生きている場所にしっかりと接触しなければ移らないものです。
水虫の症状である、かゆみや赤み、皮膚のカサツキやベトベト感は、白癬菌によって溶かされたケラチンが原因となって発症するものです。
足に生じる白癬菌はくせんきん感染症で、白癬のなかでは圧倒的に多く、全白癬患者の65%程度を占めます。さらに足白癬にかかっていても皮膚科を受診しない患者さんも多く、日本人の20%くらいがかかっているというデータもあります。
足に生じる白癬菌はくせんきん感染症で、白癬のなかでは圧倒的に多く、全白癬患者の65%程度を占めます。
さらに足白癬にかかっていても皮膚科を受診しない患者さんも多く、日本人の20%くらいがかかっているというデータもあります。
原因
水虫って何が原因なの?
夏の暑い日には汗を良くかくようになり特に足は靴下をはいていますので余計に汗がこもり蒸れてしまいます。まずは原因を知っておかなければ対処ができないと思います。
水虫の原因を徹底的に解説していきたいと思います。
水虫の原因
水虫は、白癬菌というカビの一種が皮膚に侵入していきそこにその菌が寄生することで発症するのです。人間の皮膚などにあるケラチンという物質を水虫は好んでいますので実際は手や頭などにもできます。しかし9割以上は、足に発症します。
水虫と聞くと男性のイメージがあるかもしれませんが近年ではブーツなど通気性の悪い靴を履く女性も多くそこから発症するということも多々あります。
一番の原因は、清潔に保てていないということなのです。
水虫って実際どうやって感染するの?
水虫は、感染しやすい菌です。水虫の人が使ったバスマットをそのまま使えば簡単に感染しますし、皮膚の剥けたものを素足で踏むと感染してしまいます。しかしすぐに発症するわけではありません。水虫の菌を踏み、その後足を洗わずに放っておくと水虫が発症するのです。
水虫はどんな環境だとかかりやすいの?
白癬菌は、カビの一種と先ほどいいました。カビって聞くとみなさんもうお分かりでしょう。高温多湿を好むのです。なので夏や梅雨の時期に感染しやすいのです。靴を長時間はくともちろん靴の中の温度も上昇します。そうすると好んで白癬菌は寄ってきます。また普段汗をかきやすいひとや、足の指が太く互いの指がくっついている人などは、特に気を付けたほうが良いです。
さいごに
水虫にならないと思っている人もうかつにしているとかかってしまいかねません。水虫にかかってしまってからは遅いです。夏に多いですがもちろん冬にかかることもあります。いつでも体は清潔に、特に足に関しては指と指の間まで洗い常に清潔に保っておきましょう。日中でも汗を書いたら靴下を変えるなどして対応しておけば絶対に水虫にはかかりません。まずは小さなことから実践していきましょう。
症状
足白癬は趾間型、小水疱型、角質増殖型に病型分類されますが、複数の病型を示すことも多くみられます。
水虫は体のあらゆる場所に感染・寄生し、その場所によって呼び名や症状が異なります。
水虫が発症した部位:足
主な症状と名称 |
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名称:足白癬(水虫) ●一般的に「水虫」と言えば、この足白癬のことを指します。 水虫の患者さんで最も多いのが、この足白癬です。 |
水虫が発症した部位:爪
主な症状と名称 |
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名称:爪白癬 ●足や手の爪に発症する水虫で、市販薬での治療は難しく、皮膚科での治療をおススメします。 |
水虫が発症した部位:手
主な症状と名称 |
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名称:手白癬 ●通常、手だけに発症することは少なく、足や股部の水虫を手で掻いているうちに感染してしまうことが多いようです。 |
水虫が発症した部位:頭
主な症状と名称 |
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名称:頭部白癬(しらくも) ●頭部(地肌)に発症。激しい痒みがあるのが特徴で、地肌に白いかさぶたのようなものができることから「しらくも」と呼ばれてます。 |
水虫が発症した部位:股部
主な症状と名称 |
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名称:股部白癬(いんきんたむし) ●股部や陰嚢(いんのう)の付け根付近、お尻などに感染・寄生したもの。患者のほとんどが男性です。 ●陰嚢は「いんきんたむし」にならないと言われています。 通常、陰嚢(いんのう)に痒みやただれがある場合は、陰嚢湿疹であることが多く、水虫薬を塗ると湿疹が悪化することがありますので、注意が必要です。 |
水虫が発症した部位:背中・お尻などの体部
主な症状と名称 |
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名称:体部白癬(ぜにたむし) ●背中、腹部など比較的広い部分に発症し、リング状の皮疹が浮き上がるのが特徴です。顔や胸、首などに発症するケースもあります。 |
治療法
水虫の治療は塗り薬が中心となります。直接薬を塗ることにより、白癬菌を殺したり、白癬菌の成長を抑えることができます。
水虫の塗り薬はときどきかぶれることもありますので、赤くなったり痛みがでてくるようであれば、早めに病院を受診してください。
液剤やスプレー式などのべとつきにくいものも好まれますが、かぶれなどの副作用や効果を比較すると、クリームタイプがおすすめです。
塗り薬にも様々なタイプがあり、利点と欠点があります。症状に合わせた塗り薬を使いましょう。
水虫の種類
趾間型(しかんがた)
新宿・西新宿から当院皮膚科へ通院していただいてる患者さんの多くは、このタイプの水虫です。
発症部位は足の指と指の間で、初期段階は特に薬指と小指の間に異常が見られることが多いようですが、その頃は放置してることが多く、皮膚科に受診するころには指全体の感染となっています。細かく分類すると、「湿潤型」と「乾燥型」があり、湿潤型はジクジクとした湿度と共に痒みも強く、乾燥型は皮が剥離したり赤みや亀裂を生じます。
小水疱型(しょうすいほうがた)
足の指の付け根や、土踏まずの部分を中心とした足の裏に多く見られます。小さな水ぶくれがプチプチとできますが、痒みがないこともあります。
痒みがある場合、掻いているうちにつぶれてしまい、水ぶくれが破けてやがてはカサカサ感が増強することがあります。
角質増殖型
特徴的なのは、他の水虫は夏場に活性化するのですが角質増殖型は冬場に多く見られます。
他の症状(乾燥、角化症)と見分けつかない場合が多くかゆみや痛みも伴わないため、治療着手も遅れる傾向があります。また、この水虫は皮膚の不快部分まで浸透しているため、外用薬だけでは治らず飲み薬が必要となる場合があります。
爪白癬(つめはくせん)
すでに皮膚に水虫が感染した人が放置することが原因で、爪の中まで白癬菌が侵入した状態です。爪が変色し(黄色、茶色)、厚くなり、さらに悪化すると爪切りをしても切れ味が悪く腐った木材のようにボロボロと崩れるような感触になっていきます。
一度感染してしまうとなかなか完治せず、外用薬だけでは爪の深部まで薬が行きわたらないため、飲み薬で治療することになります。
飲み薬もすぐに効果は出づらいため、半年から1年以上の継続治療が必要となります。
予防方法
水虫にならないようにするには日頃からの注意が必要です。特に家族や周囲に水虫にかかっている人がいる場合は特に気を付けなければなりません。
足の清潔を保ちましょう
指と指の間も丁寧に汚れを落とし、清潔なタオルで特に指の間などの水気はしっかり拭き取ってください。
公共施設のマットやスリッパに注意
プールや銭湯などの足ふきマットは水虫が好む環境です。皮膚に傷があると、そこから白癬菌が入りやすくなるので、傷があるときはできるだけそういったものに触れないことが良いでしょう。
個人別にて使用
家族に水虫を持っている人がいてもいなくても、バスマットやタオル、爪切りなどはできるだけ別々なものを使うことが理想的です。
靴下や靴の使い方
靴下は毎日、または汗が多いときはこまめに取り替えましょう。足の指同士が接触すると水虫になりやすいので、5本指ソックスなどが効果的です。靴は毎日取り換えて、履いたものはよく乾燥させるようにしましょう。
水虫に効く食べ・料理
水虫と食べ物って、なんだか関連性がなさそうですが、水虫は感染することで症状が出ます。この観点から皮膚の免疫力を高める食品、殺菌作用のある食品を意識的に摂ることも必要です。
ビタミンAを多く含んでいる食物
代謝を活発にしたり皮膚の新陳代謝を良くして古い角質を処分します。水虫の増殖には向かない環境を作る事にもなります。豚や牛のレバー、卵やチーズなどの乳製品など。
ビタミンCを多く含んでいる食物
抗菌作用や皮脂の分泌を抑える、またコラーゲンを作り出すのに大きく貢献する成分です。赤ピーマン、キャベツ、柿やキウイなど。たくさんの食材を使って料理するというのはなかなか難しいものです。
新宿や西新宿でも朝早く出勤される方も多く見られますがこういった食材を使って簡単にスムージーなどを飲んで出勤し退勤途中で当院皮膚科をご利用ください。
水虫の歴史
水虫という言葉は江戸時代から出回っていたという記録があります。江戸時代では、田植えの方法も人が直接田んぼの中に入り作業していたもの。その時に足に水ぶくれができたり痒みが生じたりしたので、虫に刺されたと考え「水虫」や「田虫」と言っていたそうです。
しかし、当時は裸足でわらじの生活。水虫も拡大しなかったのですが、文化の発展により第二次世界大戦以降の日本では靴を履く習慣が当たり前になり、水虫が増えていったようです。
またヨーロッパでは、日本とは比べ物にならないくらい水虫文化は、早くからスタートしています。ゲルマン民族の大移動で長靴を用いるようになったことがきっかけで、5 世紀以降から水虫が発症したと言われています。