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アトピー性皮膚炎の治療・診察

当院皮膚科では、アトピー性皮膚炎の治療も行っています。

アレルギーの諸症状の中でも、
アトピー性皮膚炎が気になっているならば皮膚科を受診するというのは鉄則です。

 

新宿区西新宿にある当院では、主に中学生から成人までのアトピー患者様を診療しており、忙しい方のために、ご予約不要で、夜19時まで夜間診療しております。

 

日本皮膚科学会アトピー性皮膚炎のガイドラインに沿って診療をおこなっております。
高価な薬を自由診療で販売などしておりませんので、ご安心ください。

 

アトピー性皮膚炎の原因と病例

アトピー性皮膚炎はハウスダスト、ダニ、スギ花粉、食物などのアレルギーが関係していると言われています。アレルギー以外にも生活習慣やストレスが引き金になることもあり、けっしてめずらしい病気ではありません。

皮膚のかゆみ、湿疹、赤みなどの症状が特徴的です。


夜眠れないほどの激しいかゆみを伴うこともありますが、皮膚をかきむしってしまうと悪化しやすいので注意が必要です。

 

アトピーの皮膚は乾燥していますが、
潤いを失った肌はますますアレルゲンが侵入しやすくなっています。

 

かゆみを感じてかくことが多くなると炎症もひどくなり、角質の水分はさらになくなりかゆみも増すという悪循環に陥りやすいので、保湿ケアもアトピー性皮膚炎の治療では非常に大切になってきます。

 

検査と診断

アトピー性皮膚炎の治療は検査からスタートすることもできます。
血液検査で特定の物質に対するIgE抗体の濃度を調べることにより、何に対してアレルギー反応を起こしているのかおおよその見当をつけることができます。

 

血液検査でIgE抗体が陽性であっても必ずしもアレルゲンになっているとは限りませんが、参考にすることができるのは確かです。

 

検査がどうあれ、大人ならば半年以上、乳児は2カ月以上皮膚の状態が良くなったり悪くなったりを繰り返していて、アトピー特有の皮疹が見られるならばアトピー性皮膚炎と診断されます。

治療は薬物療法が中心になり、通常は塗り薬と内服薬を組み合わせて使用します。

 

アトピー性皮膚炎の治療方法

アトピー性皮膚炎の治療は皮膚本来が持つバリア機能の回復と保湿がカギになります。


じつはアトピー性皮膚炎の発症メカニズムはいまだに解明されていません。

しかし、アトピー患者の皮膚は肌バリア機能を維持するのに必要なセラミドが減少していることが多く、何らかの原因で表皮バリアが破綻して引き起こされているのではないかという説があります。

 

肌バリア機能は角質層が乾燥することで低下するので、角質層に潤いを届けることでアトピー性皮膚炎も改善することが多いのです。

具体的には一般的にステロイド剤の塗布が推奨されています。


必要に応じて抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服が併用されます。

一口にステロイド剤、抗ヒスタミン薬などといってもじつにさまざまな薬があり、強いものから弱いものまでそろっています。


症状や体調に合わせて使い分けることもできるのです。

 

ステロイド外用薬について

一般的にアトピー性皮膚炎の治療にはステロイド剤が使用されます。

ステロイド剤というと拒否反応を示す人もいますが、じつは副腎皮質ホルモンという人間がごく普通に分泌しているホルモンを科学的に合成したものに過ぎません。

 

優れた抗炎症作用があり、過剰な免疫反応を抑制してくれるのです。
確かにステロイド剤には副作用もありますが、医師の指導に従って正しく使用していれば、けっして危険な薬ではありません。

 

また、ステロイド剤は強さが5段階に分かれていて症状に合わせて選択できるので、むやみに強すぎる薬というわけでもないのです。

 

ただ、皮膚の薄い顔面や首はステロイド剤を使いすぎないように気をつけなければならず、免疫調整薬プロトピックなども使用されます。

 

アトピー性皮膚炎の改善例

軽症のアトピー性皮膚炎ならばマイルドなステロイド剤を用いることでほとんど改善されます。中程度の治療に使用されるステロイド剤は子どもは弱め、大人は強めのステロイド剤が使用されます。

 

重症の場合には子どもでも強め、最重症となればほぼ最強の薬が選択されます。
ステロイド剤にはじつに多種多様で、弱い順にプレドニゾン、フルコート、アドコルチン、パンデル、トプシム、ジフラールなどがあります。

 

軟膏タイプ、クリームタイプなど形状もさまざまで、年齢と症状によって使い分けることもできます。

皮膚がきれいになったからといって自己判断で塗布を中止するのはやめましょう。


長期使用後に突然中止すると皮疹が急増してしまうこともあるのです。

 

費用

アトピー性皮膚炎の治療にかかる費用は、どの薬を使うかにもよって左右されます。

基本的には、アトピー性皮膚炎の塗り薬は高額な薬は少なく、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬の飲み薬もジェネリック医薬品であれば、費用負担の軽減になります。

 

診察までの応急処置

アトピー性皮膚炎の治療をすぐに受けることができない場合には、家庭でもできるいくつかの応急処置をとっておくことをおすすめします。

 

とにかく、できるだけかかないようにすることが大切です。

 

かくことにより炎症がひどくなりさらにかゆくなってかくという悪循環に陥ることだけは回避しましょう。

 

そうとはいっても、子どもはついかいてしまいがちなので、せめて爪を短くしてできればヤスリをかけておきましょう。

お風呂にゆっくりつかって身体を温めるのもかゆみが増す原因になります。

下着も化繊はかゆみを誘発する刺激になるので、綿100%のものを着るようにしましょう。

 

夜、寝ている間にかきこわすことのないように、寝具も少なめにして温めすぎないように注意してください。

 

再発予防

アトピー性皮膚炎は治療が終わっても再発予防に注意が必要です。
たとえば皮膚に余計な刺激を与えないように、衣類や寝具に気をつけなくてはいけません。

 

肌についた汗、ホコリ、皮脂などをそのままにしておくと雑菌が繁殖する温床になりかゆみをおこす可能性があります。毎日きちんと入浴する、またはせめてシャワーはあびるようにして身体を清潔に保つようにしましょう。

 

免疫力が低下すると再発する危険が高まりますので、十分な睡眠・バランスの良い食事・ストレス解消を心がけた毎日を過ごしたいところです。

乾燥も再発のトリガーになりやすいので、日々のスキンケアで保湿対策を行いましょう。冬の乾燥、夏の湿度など人によってアトピーが悪化する季節も異なります。

 

悪化要因を自覚することも大切です。

 

日常生活の注意点

アトピー性皮膚炎の治療を効果的にするためには日常生活を見直すことも大事です。
生活習慣を見直すことで改善されるケースもあります。

 

とにかく清潔を心がけて生活するようにしましょう。

 

掃除はこまめにして部屋はつねにきれいにしておきたいところです。
湯船につかることができない日でもシャワーだけは浴びるなど、毎日入浴する習慣を作りましょう。

 

衣服は素材にも注意してできるだけ皮膚に刺激が少ないものにします。

暴飲暴食は避けてバランスの良い食事をとるようにしましょう。
爪はできるだけ短くしておいて、万が一かいてしまってもダメージが少ないようにしておきます。

 

アトピー性皮膚炎は衣食住を見直すきっかけにもなるのです。