じんましん/詳細

蕁麻疹(じんましん)の治療・診察

じんましん(蕁麻疹)の治療・診察 当院皮膚科では、じんましんの治療をおこなっています。

 

じんましんは激しいかゆみとともに皮膚が赤く腫れて盛り上がることが特徴です。

 

最初は虫刺されに見間違えるような小さな赤い腫れだったとしても、
あっという間に広がるので注意が必要です。

 

地図のように赤い部分がまだら模様になるので審美的にも気になるところです。


消えたと思うとまた別の場所に出現するといったことを数時間単位でくりかえします。


それでも24時間以内にほとんどがおさまりますが、慢性じんましんになると4週間以上にわたって発疹が続いてしまいます。

 

5人に1人が一生のうちに一回は経験するといわれるじんましんは、けっしてめずらしいものではありません。 誰でもかかる可能性のある病気ともいえます。

 

その引き金はさまざまですが、いざという時は皮膚科に相談することをおすすめします。

 

じんましん(蕁麻疹)の原因

じんましんはさまざまな理由によって引き起こされます。

 

食物、薬、ハウスダスト、日光、ストレス、圧迫摩擦のような物理的な刺激などがおもな原因です。 薬や食物によって引き起こされたじんましんは、アレルギー性のことがあります。同じものを口にするたびにじんましんが出現します。

 

また、細菌やウイルスによる感染症によってじんましんがあらわれることもあります。

 

しかし、それ以外はなぜ、じんましんが出るのか、その仕組みははっきりとわかっていせん。


慢性じんましんのじつに80%ほどが原因不明なのです。


最近の研究では皮膚のマスト細胞から分泌されるヒスタミンが何かしら関係しているのではないかと言われています。 原因がわからないじんましんに関しても対症療法で治療することはできます。

 

とにかく、かゆみや赤みが気になる病気なので、それらしい症状が出たらできるだけ早めに皮膚科にかかることをおすすめします。

 

病例

じんましんの症状は急にあらわれます。

 

身体のある部位にミミズ腫れのような発疹が出現して、非常に強いかゆみを伴います。


かかずにはいられないかゆさですが、爪を立ててしまうとさらに腫れ上がりどんどん悪化していきます。 かゆみはやがて熱を帯び、チクチクした痛みから強い痛みへと移行していきます。

このような激しい症状があらわれることが多いのですが、なかにはほとんどかゆみを感じないケースもあります。 ただ、赤みだけはどのような場合でも強く、露出している部位だとかなり目立ちます。

 

通常、24時間以内に痛みも発疹もあとかたもなく消えますが、数日後にぶり返すというパターンが繰り返されるので、たとえ一度症状がおさまったように感じても皮膚科で治療することが望ましいのです。 まれに慢性化することもあり、肝臓等の内蔵異常が疑われますが、実際にそのような例はあまりありません。

 

じんましん(蕁麻疹)の治療方法

かゆみを伴う発疹が一時的にあらわれ痕を残さずに消えたなら、それはじんましんと診断されます。 ほとんどが原因不明ですが、内臓疾患の可能性もわずかながらあるので、肝機能や腎機能などの血液検査が行われることもあります。

 

具体的な治療は薬物療法が中心です。抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬などを内服することで症状が自然におさまるのを待ちます。 抗ヒスタミン薬はじんましんの原因となりヒスタミンの分泌を抑制し、もし分泌されても血管に侵入しないように抑制する効能があります。

 

症状が強く、ステロイド剤を飲む場合もあります。抗ヒスタミン薬もステロイド剤も強めですが、さまざまな種類があるので、体質に合うものをいろいろと試しながら探すこともできます。

抗ヒスタミン薬を飲むと眠くなる場合は、医師と相談して、種類を変えるなど調整した方がよいでしょう。 もし1週間ほど続けて症状が改善されなかったり体質的に合わなかったら、薬剤を変更もしくは追加します。

 

1回でピッタリの薬に当たることもありますが、2回、3回とトライすることも、けっしてまれではありません。

 

じんましん(蕁麻疹)の改善例

抗ヒスタミン薬を使用した治療で、多くのじんましんが改善されています。 また、直接的な誘引を特定できたじんましんに関しては、原因を避けるようにすることで、改善します。

 

ただ、薬物療法の効き目には個人差があります。ある薬がAさんに合ったからといってBさんにも合うとは限りません。ひとりひとりに最適の薬を根気よく探すことも大切です。

 

また、抗ヒスタミン薬の中には中枢神経に作用して眠気を起こしやすいものもありますが、より新しいタイプは眠気の頻度が低くなるように開発されているので、それぞれの生活スタイルに応じた薬を選択することも可能です。

日常生活の中でも十分な睡眠と休養を心がけ、バランスのとれた食事をとることで治癒が早くなった例も報告されています。食品添加物や食物中のヒスタミンが症状を悪化させることがあるので、治療中はこれらの避けるようにしましょう。

 

費用

じんましんの治療にかかる費用は、診察料と薬代を含めて平均して1回あたり2000円前後です。 薬によって金額は異なってきますが、リーズナブルなジェネリック薬も各種そろっています。

 

もし、何らかのアレルギー反応の可能性が高く血液検査等が必要となると、さらにおよそ4000円前後必要です。 4週間以内に終われば急性じんましんですが、多少症状が良くなったからと勝手に通院をストップせず、週に1度程度は受診してしっかりと治療することが大切です。

 

急性じんましんは何らかのアレルギー反応である可能性もあるので、できればアレルゲンを明らかにして日常生活の中でも回避するようにしましょう。 4週間以上続く慢性じんましんは非アレルギー性のことが多いものの、根気強く治療しなくてはいけません。

 

何らかの基礎疾患が隠れている可能性もあるのでしっかりとした検査をすることをおすすめします。

 

診察までの応急処置

じんましんが出てもすぐに皮膚科で治療できない時には、まず氷で患部を冷やしてください。

 

ほとんどの場合、強いかゆみを伴いますが、かいてしまうと、症状がますます悪化してしまいます。冷たいシャワーをあびるなどしてかゆみを軽減させましょう。

 

まれに冷やすことでかゆみがかえって強くなる場合がありますが、その時はただちに冷やすのをやめましょう。 また、ストレスや疲れもじんましんを悪化させます。じんましんは「無理をするな」というシグナルと心得て、ゆったり過ごすスイッチに切り替えましょう。

 

強いストレスを受けた30分から1時間後にじんましんが出ることも多いので、ひとつの目安にしてください。 だからといってアルコールでストレス発散だけはやめましょう。

 

飲酒はかえって血行がよくなり、かゆみを強くしてしまいます。コーヒー、紅茶などカフェインを多く含む飲料もできるだけ避けてください。

 

再発予防

治療の結果、原因が明らかになったじんましんは、そのトリガーをさけるようにしましょう。

 

ハウスダスト、花粉、薬などはまだ比較的わかりやすいのですが、問題は食物です。 思わぬ料理に入っていることもあるので、既成品の購入や外食には十分注意しましょう。

 

新宿区西新宿にある当院でも、新宿西口のラーメン屋にエビが入っていることを気づかずに、じんましんの症状がでてきたため、スマホで「新宿 皮膚科 じんましん」などのキーワードで検索して、症状が出てから、5分ほどで来院されたケースもあります。

食物アレルギーのある方は、外食する際は、成分を確認しましょう。 皮膚を物理的に圧迫することで起きる機械的じんましんならば、強くしめつける時計バンド、下着のゴムなどをゆるいものにします。

 

エアコン、ストーブ、電気毛布などで身体の特定の場所が温められて起きる温熱じんましんはどうしても冬に増えがちですが、省エネもかねて暖房器具の利用方法を見直してみましょう。

逆に冷たい風があたって起きる寒冷じんましんは冷房を見直す良いきっかけです。

 

4月から9月の強い紫外線をあびて起きる日光じんましんは、徹底した日焼け対策がキーポイントです。 運動、入浴、ストレスなどの発汗

 

じんましんについて(塩野義製薬)