口や舌でする性病感染
性病は口でも感染する
口や舌で性器を愛撫する性行為のことをオーラルセックスといい(一般的にフェラチオやクンニリングスと呼ばれる)、性行為として行う人も多くなったと厚生労働省の報告もありました。
オーラルセックスは通常の性行為ほど予防の必要性が知られていませんが、口や喉に感染する性病もあるため注意が必要です。
特にオーラルセックスで、性器から口腔に感染した場合は症状が現れないことが多いので、
自分が感染していることに気付かないままに、別の相手と性行為やオーラルセックスをすることで、感染を拡大させてしまっている可能性もあります。
このようにオーラルセックスを介して感染する性病は発見しにくいという側面もあるため、
このページではオーラルセックスで感染する性病とその症状について解説します。
口でする、されるだけでも感染してしまう性病とは?
オーラルセックスで感染する性感染症には淋症、クラミジア感染症、ヘルペス感染症などがあります。
淋病
男性の場合は排尿時の痛みや尿道口から膿が出ます。女性の場合は子宮頸部が炎症を起こすこともありますが症状としては出ないことが多いです。潜伏期間は2~7日ですが、女性の場合は自覚症状がないままに、突然下腹部が痛みだすことがあります。治療には抗菌薬が用いられ、注射で治る場合が多いですが、腹膜炎になると入院治療が必要となることもあります。
クラミジア感染症
潜伏期間は1~3週間ですが、男性も女性も症状が顕在化しにくいため、感染しても気が付かないことが多いです。症状が出る場合、男性は軽い尿道の痛み、女性は腹部の痛み
が起こります。治療は感染が深部に及んでいなければ、抗菌薬の内服で治すことができますが、悪化してしまうと長期の投薬が必要となることがあります。
ヘルペス感染症
ヘルペスは口唇や口腔内に水疱や潰瘍をきたし、痛みを伴います。
またいったん治ったとしても再発率が非常に高いです。
また注意しなければならないのは、症状が現れないときでもウイルスの排泄は行われているということです。
そのため口でしたり、されたりした結果、ウイルスが性器に感染し、2~5日の潜伏期を経て性器ヘルペスとして水疱・潰瘍・痛みをもたらします。治療には抗ウイルス薬の投与が行われます。
口で行う性行為による性病の感染を防ぐために
口でする前には性器や口の中を清潔にする
性病の原因となるウイルスは性器や皮膚、口の中など体中に存在しているので性行為の前に入浴するなどして身体を清潔にすることが大切です。
口でも避妊具を使用する
避妊具を使用し、口や舌と性器が直接接触するのを避けることで性病感染の予防をする。