梅毒の検査
梅毒の検査の方法
梅毒の検査は診察以外に2つの方法があります。
1つは血液検査(抗体検査)にて判断をしていくもので、梅毒の原因菌であるトレポネーマ・パリダムに対する抗体反応を調べて感染の有無を確認します。
もう1つは梅毒トレポネーマの直接の検出で、初期の硬結など症状の出ている部分から漿液を採取し、顕微鏡などを使用して目視でトレポネーマの感染の有無を確認します。
梅毒の病原体であるトレポネーマパリダムは試験管内培養不能という他の細菌感染症診断とは異なる点が多いことが特徴であり、検査結果を出すまでにも時間を要します。
そのため、梅毒と診断するためには問診や症状を診る臨床診断と、病変部のらせん菌の存在を示す病原体検出、もしくはは血清抗体検査とを組み合わせることが基本となっています。
当院ではRPR定性、TPHA定性検査によって梅毒に感染しているかどうか検査をしております。
新宿のエリアでは梅毒に悩まれている方が多くいらっしゃいますが、検査の結果、梅毒に感染していた場合には、ほとんどの泌尿器科ではパートナーなど周囲に感染している可能性のある方へも一緒に検査をすることをおすすめするクリニックが多いです。
梅毒の検査の注意点
梅毒は感染から約3週間の初期である第Ⅰ期と呼ばれる時期の特に最初の数週間は血液検査を行っても陽性反応が出ないことがあるため、感染から十分な期間、少なくとも3週間程時間を空けてから検査をすることが勧められます。
より正確な検査結果を出せるように、問診の際には感染の可能性のある時期やコンドームの使用など感染予防策をとったかどうかなども医師に伝えるようにしましょう。
梅毒検査の費用
梅毒を疑わせる症状があれば、梅毒の検査は基本的に保険適用内で行うことができます。
症状が出ておらず梅毒であるかどうか不安だから検査をしたいという場合であっても保険適用外となり検査代が全額自己負担となります。
新宿で働く方によくご来院いただく当院泌尿器科では梅毒の検査や治療をおこなっております。
梅毒の検査の歴史
梅毒は1512年に大阪で患者が見られたという記録もあり、梅毒自体の歴史は非常に古いものです。18世紀半ばから急速に蔓延し、杉田玄白は形影夜話という著書の中で自分の患者の7~8割は梅毒患者であったと記載しています。
検査は1906年にドイツのコッホ研究所のワッセルマンが発明したワッセルマン反応という血清反応が古いものとして記録に残っています。