アレルギー性鼻炎
アレルギー性鼻炎の治療・診察
アレルギー性鼻炎とは?
「アレルギー性鼻炎」は、アレルゲンとの接触によって鼻炎の症状が発生する病気です。鼻水や鼻詰まり、くしゃみなどの症状が発生します。よく知られる「花粉症」も、アレルギー性鼻炎に含まれます。
花粉という異物が鼻を通して体に入ると、体内で花粉に対抗する為の武器のようなもの、「抗体」が作られます。この抗体は肥満細胞から「ヒスタミン」というものを放出させ、鼻水やくしゃみを出すようにして花粉を外へ排除しようとします。これが、花粉症で風邪でもないのに鼻水が無限に出続けてしまったり、鼻に何も入っていないのに鼻の中をくすぐられたようにくしゃみが続けて出てしまう理由なのです。
2種類に大別
アレルギー性の鼻炎は、とある期間だけ鼻水やくしゃみがズルズルになる「季節性アレルギー性鼻炎」と、ずっと鼻水やくしゃみに苦しみ続けられる「通年性アレルギー性鼻炎」があります。
季節性アレルギー性鼻炎
「季節性アレルギー性鼻炎」は、春なら春だけ、夏なら夏だけと言う風に、ある季節に限定されて起こるアレルギー性鼻炎です。花粉が原因で起こる鼻炎は、ある特定の花粉にのみ反応している場合があります。
その為、その花粉が飛ばない時期は鼻炎が起こらないのです。花粉症になりえる花粉はスギの他にイネ科の植物やヨモギなどがありますが、一番多い植物と言えばスギ花粉です。スギ花粉が飛ぶのは3~4月ですので、それ以外の季節は平気という方も多いはずです。
また、花粉症の場合であれば、花粉が飛散することが原因であるため、風邪の強い日には症状が強く現れやすく、雨の日には症状が和らぐという特徴もあります。
通年性アレルギー性鼻炎
「通年性アレルギー性鼻炎」はやっかいなことに、休む暇がありません。なぜかと言えば、アレルゲンが年中存在しているからです。季節性アレルギー性鼻炎の場合、特定の季節だけアレルゲンが大量に存在するので症状が現れるのですが、通年性アレルギー性鼻炎の場合はアレルゲンが季節問わず身近に存在しているため症状も年中発生する可能性があります。
1年中飛んでいる花粉なんてあるのか、と思うでしょうが、実はこちらの主な原因は家の中のほこりや細菌、ペットの毛などが含まれる「ハウスダスト」です。ハウスダストは季節を問わず、自宅内に存在しています。加えて、近年の住環境は冷暖房の普及に伴って室内の密閉化が進み、ハウスダストが室内に残留して溜まるという現象が進んでいることで、ハウスダストを原因としたアレルギー性鼻炎を発症する患者数が増加しています。
季節性か通年性かで原因物質が異なるので、有効な対策も異なります。新宿・西新宿にお住まいの方やお勤めの方で、当院内科を受診され、何がアレルゲンとなって鼻炎を引き起こしているのか検査したい場合、必要性があれば、血液検査(IgE抗体をお勧めする場合もあります。
さらに季節性を罹っていれば通年性には罹らないということはないので、調べてみたら季節性と通年性の両方を患っていた、ということもあります。花粉症患者の約半数が、ハウスダストに対してもアレルギー反応を示すという研究結果が出ています。病院では、アレルゲンの項目ごとに、選んで検査をします。
アレルギー性鼻炎の治療
アレルギー性鼻炎の治療は、主に薬物療法が選択されます。抗ヒスタミン薬やステロイド薬の飲み薬、炎症を抑える薬を「ネブライザー」という機械で霧状にして噴射する治療法もあります。
他にも「舌下減感作療法」という治療法もあります。これは、アレルゲンの含まれた錠剤を舌の下に置き、アレルゲンに身体を慣れさせるという治療法です。治療には数年という長い月日がかかりますが、確実に鼻炎の症状を緩和させることができるということで、現在注目されている治療法のひとつです。
また、生活の中からアレルゲンを遠ざけることも重要です。アレルギー症状は、一朝一夕で治せるものではなく、治療法も基本的に対症療法が中心となります。そのため、鼻炎の症状を引き起こしている原因物質が何であるのかを特定して、生活の中でそれに触れる機会を出来る限り無くす事が必要になります。
新宿・西新宿にお住まい・お勤めの方で、花粉症などのアレルギー性鼻炎の症状にお悩みの方は、お早めに当院内科にお越しください。
なお、新宿駅前の当院内科では、飲み薬や点鼻薬の処方での治療になります。詳しい処置および検査、ネブライザー、舌下減感作療法はおこなっておりませんので、ご了承ください。