前立腺炎には、大きく急性と慢性、また細菌性と非細菌性に分類されます。
急性前立腺炎は細菌が感染することでおこる急性細菌性前立腺炎の場合がほとんどです。
尿道や血管、リンパ管を通ってきた細菌が前立腺に入ることで引き起こされます。
症状としては、悪寒と高熱(40度ほど)がでます。
前立腺が炎症を起こすため、排尿困難にあなり、排尿痛や会陰部通、下腹部痛なども引き起こされます。
まれに敗血症になる場合があります。
抗菌剤の投与が主体となりますが、消炎・解熱・鎮痛剤を併用する場合がほとんどです。
また、重症化しやすいため、入院点滴加療が必要になる場合がございます。
慢性の場合、慢性細菌性前立腺炎と慢性非細菌性前立腺炎の2つがあります。
慢性細菌性前立腺炎の場合、ブドウ球菌や大腸菌などが慢性的に前立腺炎を引き起こします。
急性の前立腺炎が慢性して起こる場合と、最初から慢性である場合があります。
症状としては、急性ほど強く出ることはありません。熱も微熱から38度くらまでです。
軽い膀胱炎や前立腺肥大のような症状があらわれ、精液に膿や血液が混じる場合があります。
慢性非細菌性前立腺炎とは、長時間のデスクワークや長時間の自動車、自転車、バイクの運転などの前立腺への機械的刺激が原因です。また、通常の検査では発見できないウィルスや、クラミジアなどの菌を原因菌とする場合があります。
症状としては、排尿困難と痛みがあります。痛みについては、程度がさまざまで、痛む場所もいろいろあります一番多いのは会陰部や下腹部などが傷みます。
細菌性の場合、抗菌剤を使います。
治るまでに数か月ほどかかる場合があります。
非細菌性の場合、薬物療法と温熱療法、手術療法があります。
薬物療法は、植物製剤や漢方薬を用います。
他にも、痛み止めや筋弛緩剤、精神安定剤などを使用する場合もあります。