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〒160-0023
新宿区西新宿1-11-11 河野ビル3F

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診療時間
午前診療  10:00〜14:00
午後診療  15:30〜19:00

当院で診療可能な診療科

腎孟腎炎

腎臓の病気の一つで、細菌による感染症です。腎盂内(腎臓内の尿のたまるところ)で細菌が繁殖し、炎症が腎臓まで及んだものを腎盂腎炎といいます。

原因

腎盂炎の主な原因は大腸菌とされていますが、2種類以上の細菌が同時に感染している(混合感染)ことも珍しくありません。また、その感染経路として上行性感染や血行性感染、リンパ行性感染などがあげられます。

上行性感染

上行性感染とは大腸菌などの細菌が何らかの原因で逆流、腎盂に達するものです。前述した膀胱尿管逆流症をはじめ腎盂・尿管の形態異常あるいは悪性腫瘍、前立腺肥大、尿路結石、痛風、妊娠などがその原因とされています。

血行性感染

他の臓器に感染源となる細菌があり、それが血流にのって腎臓まで運ばれ感染することを血行性感染といいます。

リンパ行性感染

リンパ管を通って細菌が運ばれ、感染することをリンパ行性感染といいます。風邪などで体が弱っている時には、このリンパ行性感染や血行性感染が多く見られます。

 

症状

腎盂腎炎には、突発的に発症する、「急性腎盂腎炎」と「慢性腎盂腎炎」の2つがあります。

急性腎盂腎炎

高熱や悪寒がして、震えがとまらなくなります。38~40度以上の高熱を伴うこともありますが、その割に全身状態は悪くありません。また、急性腎盂炎が起こると腎臓が腫れて大きくなります。そのため腎盂炎が起こった側のわき腹~背中にかけて、鈍い痛みがでるでしょう。

この際、背中の肋骨周辺をトントンと叩くと響くような激しい痛み(巧打痛)を感じます。また、頻尿や排尿痛、残尿感など膀胱炎のような症状が現れることもしばしば。尿に白血球が混ざり、白く濁ってみえるのも特徴です。

慢性腎盂腎炎

活動性の慢性腎盂炎に関しては、急性腎盂炎と同じような症状が現れることもあります。逆に、非活動性の場合は無症状であることも多いでしょう。

慢性腎盂炎の多くは微熱や倦怠感、食欲不振、吐き気などを伴う一方、自覚症状がない場合もあるので判別が難しいとされています。また、慢性腎盂炎が進行すると腎機能が障害され、高血圧や貧血といった症状がでる場合もあります。

 

治療法

できるだけ安静を心がけ、水分を多くとるようにします。薬は抗生剤を投与しますが、細菌の種類によって効く抗生剤の種類も違うので、尿の培養検査で細菌の種類と抗生剤の感受性を調べる必要があります。

また、高熱が原因で脱水症状がある時は点滴が必要となります。 
基礎疾患の有無にもよりますが、通常は1週間程度で軽快します。
完全に治すことが重要で、自己判断で抗生剤の服用をやめたりすると慢性化のおそれがあるので、内服は確実に行うようにします。