女性は膀胱炎にかかる可能性が非常に高く、女性の2人に1人は一生涯の間に膀胱炎を経験するとも言われています。膀胱炎とは膀胱に炎症がおこる病気で、男性ではなく、女性に多いことが特徴です。一度発症すると何度も繰り返すことがあります。
膀胱炎には以下のようにさまざまな種類があります。
一般的に膀胱炎といわれるのは単純性膀胱炎で急性膀胱炎ともいわれます。機能的・形態的に尿路に異常のない人がなる膀胱炎で女性に多いもので新宿にある当院泌尿器科でも患者様の数が最も多い膀胱炎です。
次に多いのが慢性膀胱炎ともいわれる複雑性膀胱炎で何かしらの基礎疾患を有している場合に起こる膀胱炎です。そのため、基礎疾患を治さないと完治することは少ないです。
他にも何かしらの原因によって膀胱の内膜の内側に炎症が起こり筋肉が萎縮する間質性膀胱炎、膀胱粘膜に袋状の病変が発生する嚢胞性膀胱炎、カビ(真菌)の感染によって膀胱に炎症が起こる真菌性膀胱炎があります。
当院泌尿器科では単純性膀胱炎のみ治療しています。
膀胱炎は、外部からさまざまな菌が尿道から膀胱内に侵入し、繁殖することで膀胱に炎症が起こり、発症します。その原因菌は80~85%が大腸菌、5~10%が黄色ブドウ球菌であるとされており、他にも肺炎桿菌、プロテウス、シュードモナス属、エンテロバクターなどの感染も膀胱炎の原因となります。
女性の尿道は3~4cmと男性と比較して尿道が短いため、細菌が膀胱に侵入しやすいことが特徴です。逆に男性は起こりにくい病気です。これらの菌が侵入した際に疲労やストレスなどで免疫力が低下していると菌が繁殖しやすく膀胱炎になりやすいとされています。また、日ごろから排尿を我慢する習慣があり膀胱が伸び切っている、冷えなどで膀胱への血流が低下しているという場合も膀胱炎をおこしやすくなります。
当院泌尿器科には、新宿駅周辺や東京都内で働いている女性が多く来院されます。トイレになかなか行けない、冷房が効きすぎている環境ですと、膀胱炎を悪化させやすいといえます。
膀胱炎の初期症状はトイレの回数が増加し、1回での排尿量が少なくなります。排尿をしてもすっきりとしない残尿感や、排尿後に痛みが現れることもあります。
炎症が強いと、尿が白く濁ったり、血の混じった血尿が出たりすることもあります。
膀胱炎と診断されたら抗生物質の投与が主な治療法となります。膀胱炎の原因は大腸菌が多いため、大腸菌への抗菌作用がある医薬品をを使用して経過をみていきます。多くの患者様が1~2日で症状が軽減され、4~5日飲み続けることで改善します。
膀胱炎の治療は抗生物質の選択が非常に重要です。初期治療が大切ですので、排尿時の違和感を感じたら泌尿器科を利用するようにしましょう。
当院泌尿器科では膀胱炎に対して尿検査を実施しています。簡易検査により10分ほどで結果を判定します。